インタビューに応じるハンス・オフト氏(共同)
インタビューに応じるハンス・オフト氏(共同)

 サッカーの2026年ワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会は6月11日(日本時間同12日)に開幕する。日本は8大会連続8度目の出場。失意や挫折を経てW杯常連国となった。かつて日本を率い、成長を導いた外国人指導者を訪ねた。

 ハンス・オフト元日本代表監督は1993年のW杯米国大会最終予選のイラク戦で、本大会出場を目前で逃す「ドーハの悲劇」を味わった。当時選手だった森保一監督への思いや、日本と母国オランダの対戦について、自宅のあるスペイン南部アルメリマルで語った。

 ハンス・オフト オランダでプロ選手として活躍し、指導者に。80年代にヤマハ発動機(現J2磐田)やマツダ(現J1広島)で指導し、92年に外国人初の日本代表監督に就任。「ドーハの悲劇」で94年W杯米国大会出場を逃した。退任後はJリーグの磐田、京都、浦和でも監督を歴任。13年に日本サッカー殿堂入り。オランダ・ロッテルダム出身。78歳。

 -日本はW杯で2010年大会以来4大会ぶりにオランダと対戦する。

 「日本はJリーグ開幕とともに発展し、どんどん成長している。戦術的にも身体的にも精神的にも、あらゆる面で当時より優れている」

 -オランダは攻撃的なサッカーで知られる。今の代表をどう見るか。

 「私の意見では、攻撃が最も弱い部分だ。特にストライカー、FW。(コディ)ハクポはいいが(メンフィス)デパイはあまり良くない。(選手が入れ替わる)右サイドはいつも違うプレーになる。本当の攻撃サッカーとは、それを可能にする質があるときにだけ実行できる。現時点での評価はそれほど高くない」

 「層の厚さが足りない。1〜3人に問題が起きれば、ひどい状態になる。もちろんグループとしての質は高い。しかし、決勝まで進むのに十分かと言えば、ノーだ」

 -試合の予想は。

 「日本には大きなチャンスがある。少なくとも、フィフティーフィフティー。ただ最終的なメンバー選考後に話すべきだ。けが人もいるし、例えばイングランドでプレーしている選手は消耗しきっている。答えたくないわけではなく、難しい」

 -日本は3月、イングランドに1-0で白星。

 「以前は慌ただしい時もあったが、今はボール扱いに余裕がある。サポートも選手間の距離も適切だ。森保はいい仕事をした。(W杯の)結果がどうであれ、スタイルが見える。それが一番重要なことだ」

 -日本はW杯でドイツ、スペインに勝ち、国際親善試合ではブラジル、イングランドを破った。W杯王者にも勝てるようになった。

 「『練習試合』を数には入れられない。ブラジルには...

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