
新潟市中央区古町地区で近年、立体型などの大型駐車場が相次いで姿を消している。駐車場不足が叫ばれた半世紀ほど前に造られた設備の老朽化が進む一方、改修して営業を続けても採算が見込めない事情があるためだ。こうした中、一時休止している西堀地下駐車場の再開を念頭に置く市に対し、関係者からは期待と疑問の相反する声が上がる。(報道部・計良草太)
西堀通り沿いに高くそびえるタワー型の立体駐車場を、解体用の足場が覆う。190台収容のツインパーク西堀(西堀通4)が3月、30年余りの営業を終えた。開業は1992年。NEXT21の開業を翌年に控え、古町が中心地として輝きを放っていた頃だった。
▽機械設備が老朽化、営業継続難しく
運営していた植木組(柏崎市)によると、昨年12月に外壁の一部が経年劣化で剥落したため営業を休止。老朽化した機械設備の改修や、建て直しによる営業継続は難しいと判断した。
これに先立ち、昨年5月には西堀地下駐車場(入り口は西堀通6、112台)が休止し、自走式立体駐車場のアルモにしぼり(西堀通2、260台)も閉鎖した。いずれも駐車場不足が社会問題だった1970年代の開業で老朽化していた。
民間の駐車場は大きく分けて、タワー型立体、自走式立体、平面の3タイプ。ドライバーの高齢化などに伴い、止め方が分かりやすい平面駐車場が好まれている可能性もある。
古町・本町地区は、長らく駐車場の収容能力「約4千台」を掲げてきたが、1年ほどの間に500台分以上が減った計算だ。それでも市によると、平日の稼働率は6、7割にとどまる。
▽古町は「立体が求められる状況ではない」
アルモにしぼりを運営していた新潟駐車場(新潟市中央区)は過去に、別のタワー型立体駐車場を平面駐車場に転換。台数は90台から16台に減った。
新潟駐車場の社長で、新潟駐車協会の富山修一会長は「従業員と機械が要らないのでコストが圧倒的に抑えられた」と理由を説明。「古町は駐車場不足が解消され、立体が求められる状況ではない」とする。
古町・本町地区で、駐車場の需給を左右するもう一つの懸案が、西堀地下駐車場だ。富山会長は「西堀地下駐車場はランドマークであり、復活してほしい」と訴える。雪国で雪や雨にぬれずに使える利点を挙げ、「新潟三越跡の再開発が進めば需要も出てくるはずだ」と強調する。
中央区役所やふるまち庁舎への来庁者は現在、点在する提携駐車場の空きを探す必要がある。市幹部の一人は「提携駐車場の無料駐車券の支出は大きく、いつまで出し続けるのかという問題もある」と語る。
▽新潟市の試算に疑問も
新潟市は、西堀地下施設を修繕して30年間使用する場合の設備コストを最大130億円程度と試算。駐車場は「使用しない場合より収益性がある」とし、存続を検討している。
市経済部は「近隣の居住者には、高級車をぬれない場所に止めたいニーズもある」とし、時間貸しに限らず月決めとして活用することも想定する。
市は駐車場を使わない場合の試算を示していない。これに対し、地下施設の再活用を検討する有識者会議や市議からは疑問の声が聞かれる。
3月に開かれた有識者会議で委員の一人は、古町でビルなどが取り壊され駐車場への転換が進む現状を踏まえ、「市の前提は楽観的で、駐車場を使わない選択肢も示すべきだ」と指摘した。...











