仕事で京都に行ったら熊野神社のお祭り行列に出会いました
仕事で京都に行ったら熊野神社のお祭り行列に出会いました

 大学1年の春の記憶である。「いい年をして飴(あめ)玉なんか食べるんじゃない」と言われた。言ったのはフランス文学の先生で、言われたわたしたち2人の机の上には、個包装のキャンディーが三つ四つ、置かれていた。授業中に食べていたわけではない。「さっき購買で買ったからどうぞ」と、隣席の女子が親切にも分けてくれて、なんとなくそのまま置きっぱなしになっていたのだ。

 それをそのおじいさん先生が目ざとく見咎(みとが)めた。もう30年以上前のことなのに、今でも時々思い返すのは、その出来事がまだ未消化のまま、わたしの中に残っているからだろう。

 「いい年をして、飴玉を、食べてはいけない」というのは、なぜだろう。それはフランス的な、あるいはフランス文学的な見識なのか、...

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