~ 金融、創薬、物流などの分野で扱われる膨大な組合せ問題への対応を拡大 ~

2026-6-25
株式会社 東芝

量子インスパイアード最適化ソリューション「SQBM+™」において、
世界最大規模の10億変数に対応し、提供を開始
~ 金融、創薬、物流などの分野で扱われる膨大な組合せ問題への対応を拡大 ~


 当社は、量子インスパイアード最適化ソリューション「SQBM+」において、世界最大規模注1となる「10億変数」の超大規模問題の求解を可能にするSQBM+ Version 2.2の提供を開始しました。
本バージョンでは、より現実に近い規模の問題を対象にできるようになり、金融、創薬、物流などの分野における意思決定の高度化や課題解決に貢献します。

 SQBM+は、当社が開発した技術「シミュレーテッド分岐アルゴリズム」を用いた組合せ最適化ソルバー「シミュレーテッド分岐マシン」を核とした量子インスパイアード最適化ソリューションです。既存の計算機を使用して、複雑で大規模な問題の高精度な近似解(良解)を短時間で得ることができます注2。

 今般、扱える変数を10億に拡大したことで、組合せが膨大となる問題においても、より広い範囲を対象に最適な解を導き出すことが可能となりました。本技術は、金融市場における巨大ポートフォリオ、全国規模でのリアルタイム配送の最適化、数千塩基長のmRNA注3ワクチン設計など実社会で直面する課題での活用が期待されます。
 また、本バージョンでは、利用者から要望の高かったGPUリソースを柔軟に割り当てる機能を搭載しました。これにより、多数の小規模な問題の並列実行や、大規模な問題への計算資源の集中が可能となり、利用者のニーズに合わせた効率的な運用が可能となります。
さらに、解の精度向上のため、候補解のパターンを特定して探索空間を絞り込むアルゴリズム「SchemaSBM」を組み込んでいます。

 SQBM+ Version 2.2は、オンプレミスGPUサーバ向けソフトウェアおよびパートナー向けソフトウェアモジュール(Amazon Machine Images)として提供します。

 当社はこれまで、SQBM+を活用し、株式市場における高速高頻度取引への応用可能性の共同検証注4や新たな株式指数の共同開発注5、計算創薬への適用技術の検証注6、工場倉庫内のピッキングルートおよび棚配置の最適化による物流管理の実証注7、エネルギーマネジメントや材料開発での有効性の検証などを行ってきました。今後もさまざまな領域にSQBM+を適用することで、複雑化する社会課題の解決に貢献していきます。

 主な特長
1.10億変数への規模拡大
 10億変数のQUBO問題注8に対応し、従来よりもはるかに大規模な最適化が可能となりました。

2.GPUリソースの柔軟な割り当てと並列実行制御により効率的な運用を実現
 フロントエンドからの複数のリクエストに対して、バックエンドがGPUを自動的に振り分けることで、GPUを効率的に活用しながら複数のリクエストを同時に実行できるようになりました。(図)また、リクエストごとに使用するGPU数を指定できるため、小規模な問題を並列に実行することも、大規模な問題にGPUを集中させることも可能です。

3.SchemaSBMアルゴリズムによる求解精度の向上
 解の傾向を活用して探索空間を削減し、より高精度な最適解の導出を可能とします。


[画像1]https://digitalpr.jp/simg/1398/137712/600_509_202606250818536a3c65dd2a154.png


図:フロントエンドとバックエンドの分離によるGPUリソースの柔軟な割り当て

注1:2026年6月25日時点、当社調べ
注2:ニュースリリース(2023年11月):量子インスパイアード最適化ソリューション「SQBM+™」の1000万変数に対応する新バージョンを提供開始
https://www.global.toshiba/jp/news/digitalsolution/2023/11/news-20231127-01.html
注3:m(メッセンジャー)RNAとは、RNAと呼ばれる分子の一種で、生体内で遺伝子からタンパク質を作るための情報を有する核酸
注4: ニュースリリース(2021年5月): 世界初、金融市場における疑似量子計算機による高速高頻度取引の有効性の共同検証を開始:
https://www.global.toshiba/jp/technology/corporate/rdc/rd/topics/21/2105-01.html
注5:ニュースリリース(2026年5月): 量子技術由来の先端技術を用いた新たな株式指数の共同開発について: https://www.global.toshiba/jp/news/digitalsolution/2026/05/news-20260520-01.html
注6:ニュースリリース(2024年8月):創薬困難なタンパク質をターゲットとしたIT創薬について戦略的に提携し、事業を開始:
https://www.global.toshiba/jp/news/digitalsolution/2024/08/news-20240826-01.html
注7:ニュースリリース(2024年4月):TOPPANデジタルと東芝デジタルソリューションズ、量子インスパイアード最適化ソリューションSQBM+™を活用した、工場倉庫内のピッキングルートおよび棚配置の最適化を実証:
https://www.global.toshiba/jp/news/digitalsolution/2024/04/news-20240424-01.html
注8:QUBO: Quadratic Unconstrained Binary Optimization(制約なし二次バイナリ最適化)


*SQBM+は、株式会社東芝の日本またはその他の国における登録商標または商標です。
*その他、本文章に記載されている社名および商品名はそれぞれ各社が商標または登録商標として使用している場合があります。
*ニュースリリース/トピックスに掲載されている情報(サービスの内容/価格/仕様/関連リンク/お問い合わせ先など)は、
発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

量子インスパイアード最適化ソリューション 「SQBM+」
https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/ai-iot/sbm.html