法律の改正により、新潟県内では衆議院小選挙区の定数が変わりました。新潟県は6から5となり、選挙区を分ける線引き(区割り)が大幅に見直されました。新たな区割りは住民に受け入れられているのかをテーマに記者が地域を歩き「新・衆議院小選挙区を歩く」という連載を掲載しました。取材後記をお届けします。第4回は新・新潟4区長岡市、見附市、小千谷市、柏崎市、出雲崎町、刈羽村。で、長岡支社・村山穂波記者(26)が歩きました(5回続きの4)。
衆議院の新区割りで新4区に入る見附市は、新潟県のほぼ中央に位置する。市内のポケットパークには、県の「へそ」であることを示した標識がある。
4月から見附市を担当し、取材を通して市のあれこれを少しずつ知っていっている最中のルポだった。入社3年目で自治体を1人で担当するのも、議会を見たのも今年が初めて。今回のルポを任されることが決まった時、市内の政治状況や関係者などがほとんど分からず、とにかく手探りでスタートした。

まずは市政に長年携わってきた人に話を伺おうと、久住時男前市長の元を訪ねた。「本当に何も知らないな」と厳しい言葉をもらいながら、5期19年の間に展開した独自の福祉政策や市役所で取り入れた人事制度を教えてもらった。分からないことばかりだったが、選挙区ルポに必要なことかもしれないと2時間必死にメモを取り続けた。
その中で、久住さんが新区割りを「チャンス」と...
残り713文字(全文:1328文字)