だいぶ前に、作家の絲山秋子(いとやま・あきこ)さんが新聞に書いていた。
車で温泉旅行に行くのは楽だけれど、旅の最終日に飲めないのがつらいと。
よく分かる。
旅館の朝めしは、どうしてあれほど「酒飲み」の心をくすぐるのだろう。
膳の片隅に塩辛の小皿なんかがあったら、もうだめだ。
そんなことを考えると「やはり温泉旅行は鉄道で」という結論になる。
先日、群馬県の吾妻線を往復したときに、沿線に草津をはじめ名湯の看板をたくさん見た。
しかし駅に降り立てばそこが温泉、というところは意外と少ない。
たいていの温泉はバスやタクシーに乗り換える必要がある。
「駅前が温泉」ということでまず思い浮かぶのは
磐越西線の「咲花(さきはな)」...
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