
山道に美しく咲き誇るハナモモ=4月20日、出雲崎町
桜の季節が終わりを告げたのと入れ替わるように、新潟県出雲崎町の小木ノ城では、観賞用のモモ「ハナモモ」約500本が見頃を迎えている。地元出身の女性が夫と力を合わせて育てはじめ、住民も協力し、地域の見所の一つになった。今年も白やピンクの美しい花々が山の麓から山頂付近の小木ノ城跡まで、あちこちで咲き誇っている。
ハナモモは、廃村となった出雲崎町上相田出身の関正子さん(75)=長岡市在住=と、夫の洋一さん(80)=同=が、約20年前から少しずつ本数を増やしてきた。
きっかけは正子さんが、生まれ故郷の山里がだんだんと荒廃地になっていくのを見て、帰ってくる度に胸が痛んでいたことだった。「せっかくなら故郷...
残り458文字(全文:758文字)