十日町高に2026年度新設される「クロス探究科」の学校説明会=11月末、十日町市本町6
十日町高に2026年度新設される「クロス探究科」の学校説明会=11月末、十日町市本町6

 花角英世知事の2期目の任期満了まで、あと半年となった。東京電力柏崎刈羽原発の再稼働問題に注目が集まるものの、人口減少や医療、農業、防災など待ったなしの課題は他にも山積している。花角県政の2期目の政策を中心に点検し、新潟県の現状を考える。(7回続きの6)

<5>医師不足解消へ「臨床研修医」に着目、Z世代に響く政策次々…確保順調、今後の課題は?

 「十日町高校は、魚沼地区の新潟高や長岡高のようにならなくてはいけない」

 11月末に十日町市で開かれた県立十日町高の学校説明会。鈴木勇二校長は学校の将来を左右するともされる新たな学科の特色をアピールし、目指す学校の姿を強調した。

 県教育委員会が特に力を入れる県立高再編の一環として、十日町高には2026年度に「クロス探究科」が新設される。文系理系の枠にとらわれず、社会の潮流に学問的なアプローチを試み、思考力を育む。

 受験を控えた中学生やその保護者ら約50人を前に鈴木校長は力を込めた。「地域探究よりもアカデミックに。大学進学を見据えながら探究学習にも取り組む」

 一方で、地元には将来への懸念も渦巻く。...

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