JR新潟駅の商業施設「CoCoLo新潟」が2024年春、リニューアルしました。新潟自慢のグルメを楽しめる店も数多く出店。装いを新たにした新潟の玄関口への出店には、地元の飲食店や企業も並々ならぬ思いを抱いているはず!お店にお邪魔し、出店に込めた思いを聞きました♪
創業93年、新潟名物タレカツ丼発祥の店「とんかつ太郎」(新潟市中央区古町通6)は初の支店をCoCoLoに出しました。後継者不在で一時は廃業も考えていたという老舗店。CoCoLo出店を機に新たなメニューも開発し、新潟のソウルフードを全国に発信しようと意気込むとんかつ太郎をリポートします☆彡
◆新たな挑戦!カツの単品売り、イタリア料理も
ふっくら炊き上がった新潟県産コシヒカリの上にカツがどんと5枚。とんかつを卵でとじた普通のカツ丼とはずいぶん見た目が異なるような…。しょうゆベースの甘辛いタレにくぐらせたカツを一口頬張ると、衣はサクサク!豚肉のうまみとタレの甘じょっぱさが口の中に広がります♪
とんかつ太郎CoCoLo新潟店があるのは、新潟駅2階、新幹線や在来線の西改札近くに4月25日にオープンしたCoCoLoニシデリストリートの一角です。約8坪のスペースに、キッチンと客席8席というこぢんまりとした造り。大型連休中は1時間半待ちの行列ができるほど、にぎわいました。

オープンから半月たった後も、スーツケースを手にしたサラリーマンや、大きなかばんを抱えた旅行客がどんどん店に入っていきます。とんかつ太郎3代目店主の小松寿雄さん(59)は「『やっと来ることができて念願がかなった』というお客さんの声もあった。駅に新しい、すてきな店が集うことで生まれるパワフルさも感じた」と手応えを話します。
駅には、仕事や旅の疲れを癒やそうとお酒を楽しみにしているお客さんも多いはず。こうした人たちをターゲットに、本店ではやっていないカツの単品売りも始めました。電車の待ち時間にビールとカツで手軽に新潟の味を楽しんでもらうスタイルを提案しています。
さらに、CoCoLo店限定でミニトマトを使ったイタリア料理のカプレーゼを開発!なぜ、カツ丼が有名な店でカプレーゼ?
小松さんいわく、「さっぱりとした商品もほしかった」とか。カプレーゼのソースにはハチミツとレモン汁などを加え、甘めの味付けでカツやビールと合うように工夫しています。新潟の夕日をミニトマトで、淡雪を表現するために一般的にカプレーゼを作るときに使うモッツァレラチーズではなく、カッテージチーズを使うなど「新潟らしさにもこだわった」そうです。
◆「伝説の店として終わるのも…」
全国でも珍しい「タレカツ丼」を生んだとんかつ太郎。本店は新潟駅からバスで10分ほどの繁華街、古町地区にあります。
初代・小松道太郎が1931年の創業年にカツレツをしょうゆベースのタレにくぐらせ、ご飯に乗せて提供したことがきっかけで誕生しました。これが大ヒットし、今では「タレカツ丼」として、さまざまな店でメニュー化され、新潟のご当地グルメとして定着しています。
創業以来、古町だけで営業してきた歴史もあり、3代目の小松さんはCoCoLo側から出店のオファーを受けたとき、最初は何度も断ったそうです。それでも出店を呼びかける担当者の熱意に打たれたことや、駅ナカという立地に「新潟県内外の人にタレカツ丼を知ってもらうためにも、新潟の玄関口に店を出せるのは魅力的だ」と前向きな気持ちになりました。
ただ、小松さんには大きな悩みがありました。…後継者不在。「店を閉めることも考えていた」というのです。
◆救世主現る
そんなときに救世主が!!...











