北信越大会で演技前に整列する「WASEDA CLUB RG新潟」のメンバー。3位で全中出場の目標を達成した=8月9日、新潟市東区
北信越大会で演技前に整列する「WASEDA CLUB RG新潟」のメンバー。3位で全中出場の目標を達成した=8月9日、新潟市東区

 スポーツに打ち込む中学生の晴れ舞台「全国中学校体育大会中学校教育の一環で技能向上、健康な心身の育成などを目的に1979年の文部省通知で始まり、日本中学校体育連盟が主催。ページ下部に詳細。」(全中)が、大きな曲がり角を迎えようとしている。2024年の夏季大会は8月17日に始まるが、2027年度以降は実施競技が現在の16から3分の2程度に縮小される。少子化などに対応する動きで、体操、相撲など取りやめとなる競技では代替大会が模索されている。対応が迫られる新潟県の現場を歩き、選手や教員ら当事者の思いを聞いた。(2回続きの1)

 「うれしい。その一言ですね」。8月9日、新潟市東総合スポーツセンターで全中の出場権を争った、新体操の北信越中学校総合競技大会。団体種目3位で全国切符をつかんだ「WASEDA CLUB RG新潟」のリーダー宮腰百花さん(14)=新津五=の声が弾んだ。

 「自分の力が全国でどれだけ通用するのかを試せる」全中出場が目標の一つだった。もし、その機会自体が失われたとしたら-。そう問われると、「大会が減るのは嫌だ。高いレベルを目指して練習するのが難しくなる」と表情を曇らせた。

北信越大会で演技前に整列する「WASEDA CLUB RG新潟」のメンバー=8月9日、新潟市東区

 新体操は2027年度以降、全中から外れる。...

残り927文字(全文:1379文字)