建物が傾き、土留めが崩れた男性の自宅=新潟市西区寺尾地域
建物が傾き、土留めが崩れた男性の自宅=新潟市西区寺尾地域

 能登半島地震から9月1日で8カ月となる。地震で被害を受けた時、家計の助けとなるものの一つに地震保険がある。能登半島地震では新潟県内で150億円超が支払われ、被災者からは「精神的支えになった」という声が上がる。2023年度の新潟県の地震保険建物と家財の2種類がある。保険の内容は各社で同じ。保険料は地域や建物の構造によって異なる。契約金額は火災保険契約金額の30〜50%の範囲内。限度額は建物が5千万円、家財が1千万円。保険金は「全損」が契約金額の100%、「大半損」が60%、「小半損」が30%、「一部損」が5%となっている。の付帯率は73・9%で全国21番目。能登半島地震で再び注目が高まっており、専門家は「公的支援の不足をどう補うか考えてほしい」と保険を含めた経済的な備えを勧めている。

 地震保険は1964年の新潟地震をきっかけに66年に発足した。地震保険法に基づき、政府と損害保険会社が共同で運営する。単独では地震保険に加入できず、火災保険に付帯して加入する。火災保険で対応してい...

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