
最大9連休となるこの年末年始、新潟県内は寒波に見舞われ山沿いを中心に雪の量が増えている。帰省などで人の移動も活発になっているが、年明けにかけても荒れ模様の天気が予想されており、関係機関は車の立ち往生や除雪事故への注意を呼びかける。雪にはどのような備えが必要か、対策をまとめた。
大雪で警戒しなければならないのが、車の立ち往生だ。県内では2020年12月に関越道で、22年12月にも長岡市や柏崎市の国道で大規模な立ち往生が発生した。長時間、車内に閉じ込められると命に関わる事態にもなりかねない。
県民の関心も高くなっており、ホームセンターでは12月29日も雪対策グッズを買い求める人の姿が見られた。コメリパワー河渡店(新潟市東区)では、スタック時に道路とタイヤの間にかませて脱出するための専用マットの売れ行きが2023年比3割ほど増。車内に収納しやすい柄が伸縮するスコップや携帯トイレも伸びている。
自身も脱出の際にマットを使った経験があるという店長の遠藤久さん(52)は「今年は降雪前から売れており、意識の高まりを感じる。万が一、巻き込まれても備えがあれば安心できる」と呼びかける。

東日本高速道路(NEXCO東日本)は関越道の立ち往生以降、道路状況をチェックするカメラを増やすなど対応を強化してきた。
大雪が予想される場合には「予防的通行止め」にも踏み切っている。通行止め予想などの情報をホームページや新潟支社公式のX(旧ツイッター)、LINE(ライン)などで発信している。帰省は長距離運転になることも多い。新潟支社広報課は「速度を控えた安全運転を心がけ、気象、道路の最新情報を確認してほしい」としている。
現在は高速道路、主要国道が通行止めとなった場合、交通の集中による滞留を防ぐため、並行する道路も同時に通行止めとする運用が基本とされている。
国土交通省北陸地方整備局の磯野信樹道路管理課長は「集中除雪を行い、通行止めの時間を短くするための措置」と理解を求め、「大雪時は外出を控えたり、予定変更も考えたりしてほしい」と呼びかける。
ただ、気を付けても立ち往生に巻き込まれることはある。関係機関は毛布や非常食の用意などの備えも求めている。
除雪事故にも警戒が必要だ。県によると、23年度までの10年間で県内の雪による死傷者は1484人に上る。その大半が除雪中の事故が原因だった。
県内では24日、...