
新潟県庁
5月31日に新潟市で行われた新潟水俣病1965年、新潟県の阿賀野川流域で公式確認された。阿賀野川上流の鹿瀬町(現阿賀町)にあった昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)の鹿瀬工場が、アセトアルデヒドの生産過程で生じたメチル水銀を含む排水を川に流し、汚染された川魚を食べた流域住民が、手足の感覚障害や運動失調などを発症する例が相次いだ。56年に熊本県で公式確認された水俣病に続く「第2の水俣病」と呼ばれる。公式確認60年の式典後、原因企業レゾナック・ホールディングス(旧昭和電工)の髙橋秀仁社長が、面会を求める被害者団体の要請書をじかに受け取らなかったことについて、花角英世知事は6月4日の定例記者会見で「原因企業として責任はある。できるだけ被害者に寄り添った対応をしてほしい」と苦言を呈した。
新潟水俣病阿賀野患者会の酢山省三事務局長らは式典後、5日に予定されるレゾナック側との懇談に髙橋社長も出席するよう求め、要請書を手渡そうと呼び止めた。しかし、髙橋社長は立ち止まることなく車に乗り込み、要請書は同行していたレゾナックの社員が受け取った。
阿賀野患者会は髙橋社長に...
残り117文字(全文:419文字)