
自慢の魯肉飯を振る舞う廖慶瑜さん=佐渡市新穂
異国からやってきた移住者たち。佐渡の自然に、暮らしに、人に魅せられ、それぞれの居場所を見つけた。今やすっかり「佐渡もん」。外国人移住者の歩み、目に映る佐渡を紹介する。
甘く、スパイシーな八角の香りが鼻先をくすぐる。ごろごろとした粗びき肉が白飯に載る「魯肉飯(ルーローハン)」は、廖(りょう)慶瑜(けいゆ)さん(54)=台湾=が2年前から佐渡市新穂で営む台湾料理店「慶幸(きょうさち)屋」の自慢の一品だ。「珍しい料理への好奇心からではなくて、美味しいから食べに来る人が増えている」。共同経営する金子幸世さん(39)=真野地区出身=と目を合わせ、ほほ笑む。
既製のひき肉は「水分が出るから」と使わない。...
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