
「(米国出身者として)鼓童と海外のつながりをもっと深めたい」と語るネイビン・ニコラス・アカミネさん=佐渡市柿野浦
異国からやってきた移住者たち。佐渡の自然に、暮らしに、人に魅せられ、それぞれの居場所を見つけた。今やすっかり「佐渡もん」。外国人移住者の歩み、目に映る佐渡を紹介する。
ネイビン・ニコラス・アカミネさん(27)=米国=は、佐渡市を拠点に活動する太鼓芸能集団「鼓童」のメンバーを養成する鼓童文化財団研修所に今春、入所した。同期の中では最年長だが「ニック」の愛称で呼ばれ、共同生活を送りながら、太鼓や踊りの稽古に明け暮れる。
沖縄出身の母と米国出身の父の下に生まれ、大学卒業までを米国で過ごした。母の「祖父母と話せるように」という願いから、日本語は幼少期から学んできた。和太鼓と出会ったのは大学時代。日本文化と触れ合うことを目的とした和太鼓体験会に参加し、表現の幅広さに魅了された。その後、大学の和太鼓サークルにも参加したが、太鼓や部員も少ない。「いつか本格的に太鼓をやりたい」という思いが募った。
卒業後の進路選択に向き合う中で、...
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