北朝鮮の医療事情や家族の大切さを語る曽我ひとみさん=20日、新潟市西区真砂
北朝鮮の医療事情や家族の大切さを語る曽我ひとみさん=20日、新潟市西区真砂

 北朝鮮による拉致被害者で佐渡市の曽我ひとみさん(66)が20日、新潟市西区の明倫短期大で講演した。歯科衛生士や歯科技工士を目指す1年生約40人を前に、北朝鮮の医療事情や過酷な暮らしを語り「今の暮らしと家族を大切にして」と訴えた。

 曽我さんは19歳だった1978年8月、佐渡市で母ミヨシさん=当時(46)=と拉致された。曽我さんは2002年に帰国したが、ミヨシさんの安否は今も不明だ。

 拉致される前、准看護師として佐渡総合病院に勤めていた曽我さんは、「北朝鮮は佐渡の病院より何十年も遅れていた」と強調。歯磨き粉が粗悪ですぐ虫歯ができたことや、長女美花さんが歯科治療で全身麻酔をされた上になかなか目覚め...

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