
拉致被害者家族らが登壇した政府主催のシンポジウム=13日、東京都千代田区
北朝鮮による拉致問題に関する政府主催のシンポジウムが13日、東京都内で開かれた。拉致問題担当相を兼ねる木原稔官房長官は「拉致は今すぐ解決すべき現在進行形の問題。高市総理のもとであらゆる手段を尽くす」と意気込みを示した。
拉致被害者、田口八重子さん=失踪当時(22)=の長男、飯塚耕一郎さん(48)は、被害者の高齢化に触れ「残された時間はない。政府は一切の逡巡(しゅんじゅん)や言い訳を排し、命を救ってください」と訴えた。
朝鮮半島情勢に詳しい新潟日報社特別編集委員の伊豆見元・東京国際大特命教授が講演。トランプ米大統領が拉致問題の解決に意欲を示す中、「来年は米朝の首脳会談が実現する可能性は高い。関心を持って見ておく必要がある」と指摘した。
新潟市で拉致された横田めぐみさん1977年11月15日、新潟市立寄居中学1年の時の下校中に失踪。2002年9月の日朝首脳会談で北朝鮮は拉致を認めた。北朝鮮はめぐみさんは「死亡」したとして04年に「遺骨」を出したが、DNA鑑定で別人のものと判明。北朝鮮の説明などに不自然な点が多く、日本政府は生存を前提に再調査を求めているが、北朝鮮は「拉致問題は解決済み」としている。=失踪当時(13)=の弟で拉致被害者家族会代表の拓也さん(57)は終了後、「また、解決しないで1年が過ぎてしまった」と語り、...
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