
昨年の花火大会時に、会場近くで多発した路上駐車=2024年8月3日午後6時前、長岡市(画像の一部を加工しています)
毎年8月2、3日に開かれる長岡まつり大花火大会は、今年は土、日曜となり、金、土曜開催だった昨年同様に多くの人出が見込まれる。主催する長岡花火財団が昨年から注力するのが、オーバーツーリズムやモラル向上への対策だ。路上駐車やチケット転売といった負の面も見過ごせなくなっている。長岡空襲の犠牲者の追悼や、平和への願いといった原点の部分が薄まりかねないと、関係者は危機感を抱く。(長岡支社・石井英明)
財団が今年作った不思議なポスターがある。白髪の女性や、手をつなぐ男の子たちが上空を見上げる後ろ姿がメインで、花火はない。「みんなで守る長岡花火」「年に一度のこの時を、楽しみにしている人がいる」というコピーが、控えめに並ぶ。

「これは何だろうと、見た人に考えてほしいと思った」。財団の戸田幸正事務局長が狙いを語る。
新型コロナウイルス禍以降で...
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