
WEリーグのアルビレックス新潟レディースから今季、スペイン女子1部リーグのグラナダCFへ完全移籍するGK平尾知佳(28)が、新潟日報社の取材に応じた。2018年から在籍し、チームに大きく貢献した守護神が口にした、初の海外挑戦への意気込みや、新潟Lのサポーターに対する感謝への思いとは…。インタビューの様子を詳しく紹介する。
◆チームが好きだからこその「即決」
(移籍の経緯は)
ずっと海外に行きたい欲はあって。それこそアルビレックス新潟レディースに入った時から海外意欲はあったんですけど、なかなかタイミングもなかった。いればいるほどアルビレックスというチームが好きになったから、ここでサッカーしたいなっていうのはずっとあったんですけど、代表でやるにつれて、対外国人ってなると、やっぱり自分の実力のなさというのは、常に感じていて。やっぱり海外に出ている選手の方が、世界で活躍できてるっていうのは、肌感覚でずっと感じていて。
新潟でやることも、考えていたんですけど、ディフェンス陣とも信頼関係とかができてきて「守れてる」っていう実感はあったんですけど、逆に頼り過ぎてたというか。頼ってサッカーしていた部分があったんで、やっぱり1人でチャレンジしたいっていう気持ちもあって。(海外でチームを)探していてオファーが来たので、そういう決断をしたという感じです。
(決断に迷いはなく)
そうですね。迷っていたら、残りたいっていう気持ちが強かったのかなっていうのはあったので。即決させたって感じですね。自分の中で。
(居心地のいいチームだからこそ即決させた)
そうですね。
(さらに成長するための決断だと思うが)
年齢的にも多分海外移籍はギリギリというか。GKだから寿命は長いと思うんですけど、じゃあ(海外チームからしたら)29歳の選手を取った方がいいのか、未来のあるGKを取った方がいいのかってなると、絶対未来あるGKの方が取られやすいので。ラストチャンスって思って決断したって感じです。

(誰かに相談したりとかは)
決めた時は相談しなかったですね。自分の中で。
(移籍先はスペインと素晴らしいところに行けたと思うが)
やっぱりクラブとしても、個人としても、評価してもらったのは嬉しいです。でも、やっぱり行って、個人としても、クラブとしても評価を上げていけるように、やっていきたいなというのはあります。
(移籍先からはどんな評価を得た)
ちょうど昨シーズンをもって、一番手のGKが辞めるっていう中で、自分を一番手に選んでくれていて、本当に話をもらってから結構トントンと決まりましたね。
(それだけ活躍を見てくれている人がいたということですね)
自分でビデオを作ったりとかもしているんですけど、結構、最近は代表の試合でも出ることが多かったので、それを(移籍先の関係者が)見る機会もあったと思うんで。それを評価してもらいました。
(オファーはいつ頃でしたか)
えー、いつだろう?ちょっとふわっていうのは、その昨季の最終戦の週くらいで。それで最終戦が終わってからでしたね。
◆エールの「行け行け~」
(移籍を決断した後、チームメイトの反応は)
まあ、でもなんですかね…、泣いちゃうわ…。上の人たちにはサポーター感謝祭の前とかに話していて。「よかったね」とか「寂しくなるね」とか「頑張ってね」とかをかけてもらいましたね。

(ディフェンス陣とは信頼関係もかなり深かったのかなと思います。例えばセンターバックの山谷瑠香選手とは、最終戦後にお互いに喜びあっていたと思うが)
本当に助けてもらったし、昨季は特にですけど、頼ってた部分もあったからこそ、最終戦は悔しい思いで終わらせたくないっていう気持ちが強かったんで。止められて良かったですし、そうっすね。なんかずっとぶつかり合ってきた仲間なんで。でも今はもうぶつかり合うこともなく、言葉を交わさずでも分かり合うくらいになったので。まあ、照れるので、本人にはあんまり言いたくないですけど。
(海外経験もある川澄奈穂美選手からは)
川澄さんに関しては...