野生生物の情報誌「フィールドニュース」を手にする野紫木洋さん=2024年11月、糸魚川市青海
野生生物の情報誌「フィールドニュース」を手にする野紫木洋さん=2024年11月、糸魚川市青海

 日本哺乳類学会員で「ひげ先生」の愛称で親しまれた野紫木(やしき)洋さん=糸魚川市=が8月25日、92歳で亡くなった。生前、自然観察の現場などで交流のあった人たちは「もっと多くのことを先生から学びたかった」と別れを惜しんだ。

 野紫木さんは希少動物のホンドオコジョの生態を研究するため1992年、長野県から旧能生町に移住。野生生物の情報誌「フィールドニュース」を昨年末まで、38年にわたり毎月発行し、地域の自然環境を見つめ続けた。

 野紫木さんは、糸魚川市内の自然愛好家らを集めて「きらら自然の会」を1997年に立ち上げた。2016年に会長を引き継いだ笠原勇一さん(67)は「自然環境を考える時は、動物の...

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