38年にわたって発行してきた「フィールドニュース」の思い出を語る野紫木洋さん=糸魚川市青海
38年にわたって発行してきた「フィールドニュース」の思い出を語る野紫木洋さん=糸魚川市青海

 新潟県糸魚川市青海の日本哺乳類学会員、野紫木(やしき)洋さん(91)らが、38年にわたって毎月発行してきた野生動物の情報誌「フィールドニュース」が年内で廃刊する。自身の高齢化に加え、発行の経費がかさむことが主な理由。地元に出没するクマの行動ルートなども情報発信してきた手作りの冊子だったが、12月に発行する524号をもって幕を閉じる。

 野紫木さんは京都市出身。新潟県の西頸城郡(当時)におけるホンドオコジョの生態研究のため1992年、長野県の志賀高原から新潟県能生町(現糸魚川市)に移住した。

 志賀高原に住んでいた86年、研究仲間らと前身の「野生生物ニュース」を発刊。95年に「フィールドニュース」...

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