三味線を演奏する史佳Fumiyoshiさん=2024年5月、上越市
三味線を演奏する史佳Fumiyoshiさん=2024年5月、上越市

 新潟市を拠点に国内外で活躍した三味線奏者の史佳Fumiyoshi(ふみよし、本名・小林史佳)さんが9月26日、病気のため新潟市西区五十嵐中島5の自宅で死去した。51歳。新潟市出身。通夜、葬儀は近親者で行った。喪主は妻の恵美子(えみこ)さん。後日、お別れの会を開く。

 9歳で母の高橋竹育さんから津軽三味線を習い始めた。2000年からプロとして活動し、米国やフランスなど海外でも公演を重ねた。

 19年、新潟高橋竹山会の3代目会主を襲名。19年10月、米ニューヨークのカーネギーホールで単独公演を果たした。21年10月には世界的ジャズベーシストのロン・カーターさんとカーネギーホールで共演した。

 23年5月に新潟市で開かれた先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議の歓迎レセプションでは、各国の要人を前に三味線を披露。日本の伝統文化を新潟から世界に発信し続けた。

 21年から新潟日報芸能面に月1回の連載を執筆し、22年に「史佳 Power of 三味線」と改題。23年に難病の「免疫介在性壊死(えし)性ミオパチー」と診断されたことを24年8月の連載で明らかにした。

 闘病しながら演奏を続け、大阪・関西万博への出演も予定していたが、25年2月に体調不良のため活動を休止すると発表していた。...