真新しい女性パイロットの制服に身を包み、抱負を語る安部美咲さん=新潟市東区の新潟空港
真新しい女性パイロットの制服に身を包み、抱負を語る安部美咲さん=新潟市東区の新潟空港

 新潟空港を拠点とするトキエア(新潟市東区)で初めての女性パイロットが誕生した。小学生の頃からの夢をかなえた安部美咲さん(32)だ。副操縦士として定期便の操縦かんを握っている。航空機の女性パイロットは国内で全体の1・9%しかおらず、女性の活躍が期待される分野だ。安部さんは「早く機長になり、路線の拡大に貢献したい」と意気込んでいる。

 安部さんは静岡市出身。家族が海外旅行好きで、よく航空機に乗った。小学生の時、オーストラリアの空港で女性パイロットの姿を見かけた。堂々としたたたずまいに、それまで男性の職業だと思い込んでいた先入観が夢に変わった。

 中学生になり、身長や視力の問題で一度は断念しかけたが、関東の大学に進学すると日常的に航空機を見かけるようになり、気持ちが再燃。身長制限などの緩和も進んでいた。

 大学卒業後、民間のパイロット養成機関に入学。厳しい訓練についていけず辞めていく同期もいた中で、事業用操縦士のライセンスを取得した。

 「地域とのつながりなど、大手では得られない経験ができる」と2024年8月、...

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