
新潟交通(新潟市中央区)が3月29日、昨年8月に続き路線バスの減便に踏み切ることが明らかになった。市との連携協定に基づき、運転手の確保策を講じてきたが、退職者数に採用が追い付かない深刻な状況が続き、相次ぐ減便となった。市民生活を支える公共交通をどう維持していくか。悪循環を断つための「次の一手」は見いだせていない。
新潟交通によると、本来のバス運行に必要な運転手の定員を100%とした場合の充足率は、2024年4月1日時点で99・2%だった。昨年8月の臨時ダイヤ改正による減便直前には95・2%まで低下。減便後は98・3%に回復した。
新潟交通は昨秋、新潟日報社の取材に「現時点で再度の減便の予定はない」としていたが、退職者が相次ぎ、このままでは4月1日時点の充足率が95・5%に再び落ち込む見通しとなった。
全国的にバス運転手が不足している。市と新潟交通は23年末、路線バスネットワークを維持するための連携協定を締結。運転手確保に向け、市は家賃補助や県外から市内に移住して就職した場合の支援金を導入した。25年度の採用者数は15人で、24年度の8人からほぼ倍増した。
新潟交通も、24年4月に運転手の初任給を2万円増額。25年5月には休日出勤手当を引き上げ、再雇用運転手には超過労働の協力度に応じて手当を増額する「第2賞与制度」を新設するなど、主に給与面での充実を図ってきた。ただ、超過労働の奨励は運転手の負担増にもつながる。退職者は24年度の22人から25年度は28人に増える見込みで、採用増を帳消しにした形だ。
減便を発表した4日の記者会見で、新潟交通乗合バス部の林真道・企画調整課長は退職者について「給与の不満で辞めたという話は、直接は聞いていない」と述べるにとどめた。退職者の年代構成や退職理由などは明らかにしなかった。
新潟交通は待遇改善の効果を検証し、さらなる離職対策を検討する方針を示す。林課長は「まずは今の施策を着実に進める。今後の具体策は持ち合わせていない」と明言を避けた。...











