蓮池薫さんの高校同級生の(右から)猪俣哲夫さん、野俣正一さん、小山聡さん。「再会をめざす会」として蓮池さんの帰国を実現させようと活動した=柏崎市駅前2
蓮池薫さんの高校同級生の(右から)猪俣哲夫さん、野俣正一さん、小山聡さん。「再会をめざす会」として蓮池さんの帰国を実現させようと活動した=柏崎市駅前2

 北朝鮮による拉致被害者で新潟産業大学特任教授の蓮池薫さん(68)や妻祐木子さん(69)らが日本に帰国し、15日で23年となった。拉致問題の解決に向けた進展がない状況に蓮池さんは危機感を強め、講演や署名などの活動を加速させている。蓮池さんの救出活動に関わった柏崎高校の同級生は「国民全体の問題として世論に呼びかけたい、という蓮池さんの強い思いを感じる」と心中を推し量る。

 柏崎市では、拉致被害者家族会が結成された翌年の1998年に「蓮池薫さん・奥土祐木子さんと再会をめざす会」が、同級生を中心に立ち上がった。蓮池さんの父秀量(ひでかず)さん(98)、母ハツイさん(93)、祐木子さんの両親とも連携し、署名活動や募金、集会などを重ねた。薫さんの母校の中央大学でも「中大生を救う会」が結成された。

 再会をめざす会は、蓮池さんの帰国後も活動を続けていたが、会の代表を務めた野俣正一さん(67)によると、2011年ごろに自然消滅したという。

 野俣さんは...

残り831文字(全文:1253文字)