物価高で値上がりしている医療用品=9月、東京都内の病院
 物価高で値上がりしている医療用品=9月、東京都内の病院
 医療介護支援を巡る課題

 高市政権は、物価高による「経営危機」との悲鳴を受け、医療機関や介護施設の支援に乗り出す。国が定める報酬の見直しは2、3年に1回で迅速に対応できない。地域診療体制などの維持へ、2025年度補正予算案で応急手当てする。物価高の収束が見通せない中、26年度以降の支援継続には報酬引き上げが欠かせない。保険料の上昇につながりかねず、政権が掲げる現役世代の負担抑制が難しくなるジレンマを抱える。

 ▽老朽

 「病院が破綻すれば、地域医療の維持が非常に困難となる」。国立大学病院長会議の大鳥精司会長(千葉大病院長)は記者会見などで重ねて訴えてきた。

 「最後のとりで」の役割を担う各地の国立大病院。24年度決算は全体...

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