首相官邸を出る高市首相=14日夜
 首相官邸を出る高市首相=14日夜
 非核三原則見直しを巡る構図
 11日、衆院予算委で答弁する高市首相
 首相官邸を出る高市首相=14日夜

 高市早苗首相が非核三原則のうち「持ち込ませず」の概念を見直す検討に入った。日本を囲む中国やロシア、北朝鮮が核戦力を誇示する中、米国の「核の傘」による抑止力を強めなければならないとの持論が背景にある。見直されれば、日本の「核兵器のない世界」に向けた取り組みは大幅に後退する懸念が拭えない。歴代内閣が堅持し、国会でも幾度となく決議されてきた「国是」は岐路に立たされている。

 ▽「邪魔になる」

 「これから作業が始まる。私の方から文書の書きぶりを申し上げるような段階ではない」。首相は11日の衆院予算委員会で、来年中に目指す安全保障関連3文書の改定を巡り、非核三原則を堅持するかと問われたが、明言しなかった...

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