修復を終えた仏像「曼珠沙華」を設置する関係者=糸魚川市の谷村美術館
修復を終えた仏像「曼珠沙華」を設置する関係者=糸魚川市の谷村美術館

 文化勲章受章者の彫刻家澤田政廣氏(1894〜1988)の作品を展示している糸魚川市の谷村美術館で、昨年1月の能登半島地震で倒壊した仏像「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」が、約1年9カ月の修復を終えて再び展示された。優美な立ち姿を取り戻し、美術館の関係者は「地震からよみがえった姿を見に来てほしい」と話している。

 谷村美術館は、谷村建設(糸魚川市)の初代社長、故谷村繁雄氏が澤田氏の作品10点を展示するため、83年に開館。曼珠沙華は59年の作品で、高さ約2・6メートル。彼岸花に仏をイメージした8本の手を持つ仏像で、阿修羅を思わせる表情をしている。

 能登地震で糸魚川市は震度5強を観測。...

残り310文字(全文:601文字)