修繕工事のため来年5月から約半年間、通行止めになる赤倉大橋=上越市大島区
修繕工事のため来年5月から約半年間、通行止めになる赤倉大橋=上越市大島区

 老朽化などの危機に直面する県内の橋梁(きょうりょう)。人やモノの移動に不可欠なインフラをどう維持していくか。課題を探った。(3回続きの1)

 上越市大島区で田麦川に架かる国道253号赤倉大橋には昼夜、県内外のトラックが次々と通過する。物流ルートの要であるその橋が、来年5月から12月まで全面通行止めとなる。建設から42年。傷みが目立つようになり、大がかりな修繕が必要となったためだ。

 「半年も止めるのか」。橋の東側、十日町市で休憩していた富山県のトラック運転手の男性(56)は通行止めになると聞いて驚いた。週1、2回は橋を通り、南魚沼市経由で関越道を使って関東と行き来しており、影響は大きい。

 県が示した中・大型車向けの迂回(うかい)路は、上越市から長野県あるいは柏崎市までをぐるりと回って南魚沼市に入るルート。走行時間は30分から1時間ほど延びると見込まれる。

 男性は「舗装面はボロボロだし、修繕は必要。ただ遠回りは正直したくない」とぼやいた。

 県土が広く、長い河川や農業用水がいくつも流れる新潟県には橋が多い。国土交通省データベース(DB)から新潟日報社が集計したところ、...

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