自民党本部で開かれた安全保障調査会の会合。左から3人目は小野寺五典会長=20日午前、東京・永田町
 自民党本部で開かれた安全保障調査会の会合。左から3人目は小野寺五典会長=20日午前、東京・永田町
 衆院本会議で所信表明演説をする高市首相=10月
 安保関連3文書改定の論点に対する懸念

 自民党は安全保障関連3文書改定を巡る議論を始めた。防衛装備品の輸出ルールや非核三原則の見直しなどが検討対象とされ、防衛力強化に前のめりな高市早苗首相の意向が色濃い。現行の3文書策定時に「歯止め役」を担った公明党から、保守色が強い日本維新の会に連立相手が代わり、なし崩し的に議論が進む懸念は拭えない。防衛費増額に伴う財源も見通せず、国民の負担増加を招くリスクをはらむ。

 ▽死の商人

 「3文書の見直しについて、ぜひ意見を共有しながら前に進めたい」。自民の小野寺五典安保調査会長は20日の会合で、政府への提言取りまとめに向けた活発な議論を呼びかけた。

 自民と維新は10月の連立政権合意書で、戦後最も厳しく...

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