
国立大学法人への寄付金の推移
医療機器メーカーに便宜を図った見返りに奨学寄付金名目で賄賂を受け取ったとして、警視庁が東大病院の医師を逮捕した。財政が逼迫する国立大病院にとって外部資金の重要性が増す中、医療の質向上のための寄付が賄賂の隠れみのにされた疑いがある。識者は高齢化による医療機器の需要拡大で営業が過熱していることを一因に挙げ「患者の利益が犠牲になってはならない」としわ寄せを懸念する。
▽接近
2019年春。それまで東大病院で自社製品の使用実績がなかった「日本エム・ディ・エム」の元社員らは、医療機器選定に関わる立場だった医師の松原全宏容疑者(53)への接近を始めた。同11月に製品の使用が決まり、4カ月後に同社から奨学...
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