半導体企業ネクスペリアのロゴ=23日、ドイツ・ハンブルク(ロイター=共同)
 半導体企業ネクスペリアのロゴ=23日、ドイツ・ハンブルク(ロイター=共同)
 カリスの車両とホールマンCEO=11日、オランダ・ライデン近郊(共同)
 カリスの車両とホールマンCEO=11日、オランダ・ライデン近郊(共同)
 カリスのリチャード・ホールマンCEO=11日、オランダ・ライデン近郊(共同)
 中国系半導体企業ネクスペリアを巡る構図

 中国資本の半導体企業ネクスペリア(本社オランダ)を巡るオランダと中国両政府の対立はいったん収束を見せた。だが、この間、半導体不足による日本車の生産停止など影響は世界に広がった。自動車メーカーは突然の供給停止に「悪夢だった」と漏らす。新型コロナウイルス流行時にも起きた半導体不足の教訓は生きず、供給網の脆弱性が再び露呈した。

 ▽奔走

 「単純な半導体だが、なければ車両は動かない。別の製品への変更には極めて慎重な検証が必要だ」。オランダ・ライデン近郊でレトロな外観が特徴の電気自動車(EV)を生産するカリスのリチャード・ホールマン最高経営責任者(CEO)は、問題の深刻さを口にした。

 モーター出力などを...

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