
インタビューに答えるアンソニー・ジニ元米中央軍司令官(共同)
中東地域を管轄する米中央軍で司令官を務めたアンソニー・ジニ氏(82)は2003年のイラク侵攻について、自身を含む米軍高官の懸念にブッシュ(子)政権が耳を貸さず作戦を強行したと批判した。フセイン独裁政権を打倒した後の「出口戦略が欠如していた。破滅的な結果を招くことは当初から予想できた」と指摘した。(バージニア州ウィリアムズバーグ共同=新冨哲男)
―作戦の問題点は。
「ブッシュ政権が侵攻の根拠に掲げたフセイン政権の軍事的脅威は既になかった。(米軍主導の多国籍軍がイラクを空爆した)1991年の湾岸戦争以来、イラクは装備も兵士の練度も弱体化が顕著だった。米国はイラク北部や南部に飛行禁止区域を設定し、...
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