
ウクライナ・ワシリキウカ郊外の工場で、無人機を製造するエンジニア「ナンバーエイト」=9月(共同)
対戦車地雷や救援物資を積んだ無人機が、ロシア戦の最前線、ウクライナ東部ドネツク州に向けて飛び立った。上空ではロシアの偵察無人機が旋回。迎撃音が断続的に響くウクライナ軍の塹壕で、コードネーム「コーチ」操縦士がつぶやいた。「敵の無人機も手ごわい。技術戦に負ければ命はない」。最前線近くで、死と隣り合わせの現場を見た。
9月、ドネツク州境から十数キロ離れた塹壕。隣接するドニプロペトロウスク州のヒマワリ畑にひそかに造られていた。ロシアの一人称視点(FPV)無人機の射程に入る「キルゾーン」に近い最も危険なエリアだ。
「ここからはスマートフォンの位置情報を切ってくれ」。共同通信記者は、同州ワシリキウカから...
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