東証グロース市場に上場した「フラー」の渋谷修太会長と語り合う花角英世知事(中央)=11月、新潟市中央区
東証グロース市場に上場した「フラー」の渋谷修太会長と語り合う花角英世知事(中央)=11月、新潟市中央区

 花角英世知事の2期目の任期満了まで、9日であと半年となった。東京電力柏崎刈羽原発の再稼働問題に注目が集まるものの、人口減少や医療、農業、防災など待ったなしの課題は他にも山積している。花角県政の2期目の政策を中心に点検し、新潟県の現状を考える。(7回続きの4)

<3>日本版ライドシェア普及は途上段階…新潟空港利用者も低空飛行、交通の充実へ課題は

 「新潟県の起業・創業、チャレンジする機運は育ってきた。成長を促していく取り組みを進めたい」

 11月、新潟市中央区で開かれた内閣府の「スタートアップ・エコシステム拠点都市」選定記念式典で花角英世知事は胸を張った。国は世界的に稼げるスタートアップの創出を狙い、新潟県と長野県の合同エリアを国内13拠点の一つに選んだ。

 「挑戦する人が成長していける環境づくりを進めたい」。花角知事は2018年の初出馬時の公約から起業・創業の推進を掲げた。

 経済センサスによる新潟県の開業率(16〜21年)は...

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