第49回新潟日報スポーツ賞が決定した。県内の各競技団体から推薦を受け、2024年12月以降の1年間に全国大会などで好成績を挙げた個人13人にスポーツ賞、個人1人に特別賞、指導者1人に功績賞が贈られる。地道な努力を重ねて結果を出し、県内スポーツを盛り上げた受賞者の戦績と横顔を紹介する。

スポーツ賞

◆本名一晟(ほんな・いっせい)さん(育英大・新潟出身)
レスリング全日本選手権・男子グレコローマン72キロ級優勝

本名一晟さん

 2024年12月、レスリングの全日本選手権男子グレコローマン72キロ級で優勝した。決勝ではポイントを奪い合う接戦を制した。新潟県出身者の優勝は24年ぶり。新潟日報スポーツ賞受賞は2年連続。

 両親とも大学で全国優勝の経験があるレスリング一家に育ち、父親が代表を務める新潟市のクラブに中学まで所属した。韮崎工高(山梨)を経て育英大(群馬)に進学。4年生の今年8月、全日本学生選手権(インカレ)で2連覇を達成した。

◆本名帝心(ほんな・たいしん)さん(育英大・新潟出身)
レスリング全日本学生選手権・男子フリースタイル70キロ級優勝

本名帝心さん

 レスリングの全日本学生選手権(インカレ)男子フリースタイル70キロ級で初優勝。決勝では得意のタックルで圧倒した。グレコローマン72キロ級決勝では、双子の兄、一晟さんに敗れた。

 中学まで父親のクラブでレスリングを学び、八海高から育英大に進んだ。県協会によると、新潟県出身者のフリースタイルでのインカレ優勝は28年ぶり。両親もインカレを制しており、父、母、双子による親子、兄弟制覇は全国初となった。

◆坂詰真吾(さかづめ・しんご)さん(十日町高)
スキーインターハイ・男子10キロフリー優勝

坂詰真吾さん

 スキーのインターハイで距離の男子10キロフリーに初出場し、2年生ながら頂点に立った。

 後半に追い上げるプラン通りのレースで、2位と約15秒差の28分21秒8で優勝。目標としていた入賞を大きく超える最高の結果をつかんだ。リレーでは区間1位の滑りで十日町高の2位に貢献した。

 国民スポーツ大会も、少年男子10キロクラシカルで準優勝を果たすなど、好成績を連発。成長が著しく、今後の活躍が期待される。

◆鈴木教究(すずき・みちさだ)さん(十日町総合高)
国民スポーツ大会・スキー少年男子複合優勝

鈴木教究さん

 国民スポーツ大会の少年男子複合では、前半飛躍2位から後半距離で逆転優勝した。

 県勢では23年ぶりの快挙を果たすも「優勝できてうれしいが、これで終わりじゃない」と向上心は尽きない。

 国スポに先立つインターハイの複合でも3位入賞した。

 高校入学後、練習量が増えて体力がつき、技術面も見直したことで飛躍。3月のJOCジュニアオリンピックカップも優勝するなど、1年時から目覚ましい活躍を見せる。

◆高橋陸都(たかはし・りくと)さん(明大・関根学園高出)
スキーインターハイ・男子回転優勝

高橋陸都さん

 相性のいい北海道のコースで存分に力を発揮した。関根学園高3年時のインターハイ男子回転で頂点に立ち、「攻める気持ちを忘れずに取り組んできた練習が、間違いではなかった」と喜んだ。

 優勝候補らが苦しむ中、攻める部分と慎重に通過する部分とでめりはりをつけたことも好成績につながった。

 魚沼市出身で今春、明大に進学。全日本連盟の国内強化指定選手にも選ばれた。さらなる飛躍を目指して奮闘する。

◆佐藤淳哉(さとう・じゅんや)さん(東洋大・南魚沼出身)
スキー全日本学生選手権・男子1部スーパー大回転優勝

佐藤淳哉さん

 大学3年時の1月に福島県で行われた全日本学生選手権(インカレ)男子1部スーパー大回転で優勝した。

 南魚沼市出身で、インターハイなどで活躍した佐藤進太郎さんの弟。高校まで目立った成績は残せなかったが、大学で競技に対する意識がこれまで以上に高くなり、力を伸ばした。

 本格的な競技は大学までと決めており、今季は最後のシーズン。「インカレで勝てるように夏から精進している」と闘志を燃やす。

◆森村日菜(もりむら・ひな)さん(慶大・関根学園高出)
スキーインターハイ・女子大回転優勝

森村日菜さん

 関根学園高3年時のインターハイ女子大回転で優勝。直前まで滑りに対する不安を抱えていたとは思わせない圧巻のスピードで、2位だった前回の雪辱を果たした。

 夢は「世界で活躍する選手になること」。長野市戸隠地区から県境を越えて上越市の関根学園に通う生活を続けてきた。強い気持ちと努力が結実し、国民スポーツ大会などでも表彰台に立った。

 今春、慶大に進学。世界を見据えた挑戦が続いている。

◆池田悠生(いけだ・ゆうせい)さん(日体大・新潟出身)
自転車全日本選手権・男子チームスプリント優勝

池田悠生さん

 8月に静岡県で開かれた自転車の全日本選手権トラック・レース。3人1組で走る男子チームスプリントで、日体大メンバーの一員として優勝した。学生最後のシーズンで大きな栄冠をつかんだ。

 新潟市西区出身。小学4年でトライアスロンに取り組み、高校は自転車競技部のある吉田高(燕市)に進んだ。9月の国民スポーツ大会でも、持ち味の持久力とスプリントを発揮。個人・団体種目いずれも入賞し、新潟県チームをけん引した。

◆歌代咲彩(うたしろ・さあや)さん(柏崎二中)
国民スポーツ大会・競泳少年女子B50メートル自由形優勝

歌代咲彩さん

 競泳の50メートル自由形で、全国中学校大会、全国JOCジュニアオリンピックカップ夏季大会、国民スポーツ大会の3大会で頂点に立った。

 国民スポーツ大会決勝では、スタートからフィニッシュまでスピードが落ちず、圧巻の泳ぎを披露して25秒81で優勝。予選と合わせて自己ベストを2度更新した。

 将来性に富む14歳は「3年後のロサンゼルス五輪に出られるように」と、世界に照準を合わせている。

◆岡田夕愛(おかだ・ゆあ)さん(上越高)
東京デフリンピック・バレーボール女子優勝

岡田夕愛さん

 聴覚に障害があるアスリートの国際大会「東京デフリンピック」のバレーボール女子日本代表として全試合に先発出場し、攻守で躍動して金メダルをつかみ取った。

 先天性の難聴。小学2年でバレーを始めた。168センチの長身を生かしたブロック、左腕から繰り出すスパイクが日本の得点源になった。

 家族や友人らへの感謝を胸に全力でプレーした。主力として活躍し、日本は2大会ぶりの優勝を果たした。

◆高橋朋伽(たかはし・ほのか)さん(中越高)
東京デフリンピック・バレーボール女子優勝

高橋朋伽さん

 聴覚に障害があるアスリートの国際大会「東京デフリンピック」のバレーボール女子日本代表として、強烈なサーブを武器に金メダルを獲得した。

 初選出のデフ代表で、全試合に出場。得意のサーブで得点したり、相手を崩したりして、チームを勢いづけた。持ち前の明るさで、もり立て役も担った。

 高校1年の2023年に突然、音が聞こえなくなった。それでも小学3年で始めたバレーに打ち込み続け、日本の優勝に貢献した。

◆沼倉昌明(ぬまくら・まさあき)さん(長岡、トレンドマイクロ)、沼倉千紘(ぬまくら・ちひろ)さん(長岡、坂戸ろう学園)
東京デフリンピック・バドミントン混合団体優勝

沼倉昌明さん(左)、沼倉千紘さん

 聴覚に障害があるスポーツ選手の国際大会「東京デフリンピック」のバドミントン混合団体に夫婦でメンバーに選ばれ、金メダル獲得に貢献した。

 昌明さんは生まれつき耳が聞こえず、千紘さんは3歳から徐々に聴力を失った。2人は前々回のトルコ大会からペアを組み、2023年秋から千紘さんの実家がある長岡を拠点に活動してきた。

 2人は個人戦の混合ダブルスにも出場。昌明さんは男子ダブルスで4位に入った。

特別賞

◆古俣聖(こまた・あきら)さん(本間組・新潟出身)
フェンシング世界選手権・男子エペ団体優勝

古俣聖さん

 7月にジョージアで行われたフェンシングの世界選手権で、男子エペ団体のメンバーとして日本の初優勝に貢献。昨年のパリ五輪に続く世界大会でのメダルとなった。

 4月に結婚。その後のグランプリ(GP)大会で初優勝を飾るなど好調を維持してつかんだ金メダルだった。2028年ロサンゼルス五輪出場に向け、弾みをつけた。

 「来シーズン以降も好成績を残し続けられるよう練習に励む」と気を引き締めた。

功績賞

◆横山良(よこやま・りょう)さん(関根学園高教)
アルペンスキーの全国覇者育成

横山良さん

 20年以上にわたって関根学園高スキー部でアルペンの指導者を務めている。今年はインターハイで2人の優勝者を出すなど、めざましい成果を挙げた。

 「選手が掲げた目標を達成できるよう、個々に合わせた指導を心がけてきた」と振り返る。北京冬季五輪代表の古野慧(U-NEXTホールディングス)ら多くの選手を育ててきた。

 功績賞決定に「選手たちが目標に向かって真剣に取り組んでくれたおかげ」と喜ぶ。...

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