
やまとごころ社長の村山慶輔氏
観光客が戻り、街に人通りが増えた。数字の上では「回復」が語られる一方、現場から聞こえてくる声は必ずしも明るくない。「忙しくはなったが、暮らしは楽になっていない」。にぎわいと、地域の実感との間には、ズレがある。
本来、観光の恩恵は観光事業者だけでなく、地域で暮らす住民にも、暮らしの余裕や安心として及ぶはずだ。ところが週末になると対応に追われ、家族と過ごす時間が取れない、行事が増えても担い手は変わらない、といった声も聞かれる。にぎやかになったのに地域に「余白」が生まれていないという感覚である。
確かに一部の観光地では、混雑や生活環境への影響といったオーバーツーリズムの問題が顕在化している。一方で...
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