
能登半島地震による大規模火災で焼け落ちた石川県輪島市の「輪島朝市」付近=2024年1月
2024年1月1日夕、石川県輪島市の高峯朗さん(66)は自宅にいた。妻は勤めに出ていて1人だけ。ビールを取りに冷蔵庫へ向かおうとしたとき、激しい揺れに見舞われた。最大震度7を記録した能登半島地震だ。
3階建ての自宅は崩壊。なんとかはい出して近くの公民館にたどり着いたが、扉は鍵がかかっていた。元日だから無理もない。がれきでガラスをたたき割り、中に入った。
そのうち、近所の人が次々に避難してきた。津波警報が鳴る。3階の部屋で身を寄せ合っているうちに日が沈んだ。
「暗闇の中、最初は遠くの方に小さく火が見えた」
火事だ。みるみるうちに燃え広がり、自宅から道路1本はさんだ「輪島朝市」も焼けた―。
能登半...
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