「六雁」のオープンキッチンで後輩たちと仕込み作業中の佐藤実。以前に比べ物腰が穏やかになってきた=2025年11月、東京・銀座
 「六雁」のオープンキッチンで後輩たちと仕込み作業中の佐藤実。以前に比べ物腰が穏やかになってきた=2025年11月、東京・銀座
 「六雁」の開店前ミーティングの様子。料理長の秋山能久の前に旬の食材「香箱ガニ」が=2025年11月、東京・銀座
 夕方の開店に備えて「六雁」の入り口にのれんを掛ける佐藤実(左)と榎園豊治=2025年11月、東京・銀座
 担当する「六雁」8階の特別室にたたずむ佐藤=2025年11月、東京・銀座

 おやっさん(師匠)、兄さん(先輩)への反抗はご法度。不始末があれば怒鳴られ、殴られる。

 18歳から修業を続けてきた日本料理人の佐藤実(44)にとって、それは「当たり前」のことだった。それぞれの持ち場で素早く無駄なく務めを果たすための基本は、厳格な規律だと体験から確信していた。

 それが揺らいだのは2018年。東京・銀座の人気店「六雁」で、13歳年下の西村祐弘を叱責したのがきっかけだった。

 (敬称略、筆者・山下憲一、写真・藤井保政=共同通信/年齢や肩書は新聞向けに配信した2026年2月13日時点のものです)

 ▽何が問題か

 その日の営業を終え、接客のまずさを指摘したところ不満げで、気がつけば平手で頬を張って...

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