
「六雁」のオープンキッチンで後輩たちと仕込み作業中の佐藤実。以前に比べ物腰が穏やかになってきた=2025年11月、東京・銀座
おやっさん(師匠)、兄さん(先輩)への反抗はご法度。不始末があれば怒鳴られ、殴られる。
18歳から修業を続けてきた日本料理人の佐藤実(44)にとって、それは「当たり前」のことだった。それぞれの持ち場で素早く無駄なく務めを果たすための基本は、厳格な規律だと体験から確信していた。
それが揺らいだのは2018年。東京・銀座の人気店「六雁」で、13歳年下の西村祐弘を叱責したのがきっかけだった。
(敬称略、筆者・山下憲一、写真・藤井保政=共同通信/年齢や肩書は新聞向けに配信した2026年2月13日時点のものです)
▽何が問題か
その日の営業を終え、接客のまずさを指摘したところ不満げで、気がつけば平手で頬を張って...
残り1873文字(全文:2172文字)















