自民と野党共闘の候補がぶつかった新潟1区の開票作業=31日午後9時すぎ、新潟市中央区の市体育館
自民と野党共闘の候補がぶつかった新潟1区の開票作業=31日午後9時すぎ、新潟市中央区の市体育館

 31日に投開票された衆院選は、新潟県内6小選挙区で野党共闘側の4勝2敗に終わった。5選挙区で統一候補を立て、2017年の前回選挙に続く勝ち越しとなった。競り合いをものにした選挙区もあり、共闘の効果が今回も表れた格好だ。ただ組織間の連携の在り方には課題も残した。前回選挙で負け越した自民党は再び厳しい結果となった。支持基盤の弱さがなお続いている状況といえる。

 野党共闘側は2区以外の選挙区で立憲民主、共産、国民民主、社民各党の統一候補を擁立。16年の参院選、知事選、17年の衆院選、19年の参院選で成功させた共闘の流れを今回も持ち込み、立民4人と無所属1人の候補に支持を結集した。

 候補者は弱者に対する格差是正策や、農業者戸別所得補償制度の復活などを強調。新型コロナウイルスの影響で経済が疲弊してることに加え、米価が下落している現状もあり、政権への批判票を取り込んだとみられる。

 一方で共闘態勢を支える共産と労働組合の連合は労働運動を巡って対立した歴史的背景があり、陣営にとって双方との距離感の取り方には難しさも伴った。共産の存在感が目立った一部選挙区では、連合新潟側の動きが鈍った面があり、今後に不安も残した。

 前回選挙で2勝にとどまった自民は前職4人、新人2人を立てた。全選挙区での勝利を目指したが、実際は野党共闘に対する危機感が強く、「何とか3勝できれば」(自民県連幹部)との本音も漏れた。

 自民候補の多くは「政権与党の議員がいないと選挙区にとって不利」などと有権者にアピールした。県議や市町村議らに加え、保守系の首長が前面に出て応援する選挙区もあるなど、分厚い組織戦を展開して自民・公明支持層を固める戦略を進めた。

 ただ、新潟日報社が選挙期間中に実施した終盤情勢調査では、選挙区によって肝心の自民支持層を押さえられていない候補もいた。2区こそ候補の一本化で大勝したものの、1、5区では差を付けられての敗戦。4、6区は接戦を落とした。12年に政権を奪い返したときは全勝、14年も5勝と堅調だったが、野党が共闘態勢で臨んだ17年に続き、今回も苦戦を強いられた。

 来年は知事選、参院選、新潟市長選と大型選挙が相次ぐ。参院選は既に自民新人と立民現職が名乗りを上げており、再び与党対野党共闘の戦いとなる可能性が高い。自民は確実に得票につながる基盤づくり、野党は共闘に向けた組織連携の点検が急がれそうだ。

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