参院選を含めて国政5度目の挑戦で初当選した無所属新人の米山隆一さん(54)=新潟5区=は1日午前8時半すぎ、長岡市の選挙事務所で結果を報じる朝刊を開き、「いい方(当選)で記事に載るのは本当にありがたい」とうなずき、勝利の余韻に浸った。
1日は午前7時すぎに長岡大橋近くの国道交差点に立ち、足かけ15年続けているという「手振り」で有権者に感謝した。スーツ姿で約40分間、行き交う車に「おはようございます」と声を張り上げ、頭を下げた。
知事時代の2018年、女性問題のため、任期途中で辞職した。事実上の野党統一候補として臨んだ今回は、再起を懸けた戦い。昨年結婚した妻で作家の室井佑月さんと一緒に街頭に立ち、首長経験者による三つどもえの戦いを制した。
31日夜は室井さんと鍋をつつき、喜びを分かち合った。睡眠時間は約4時間。午前5時半に起き、各地の選挙結果を確かめ、ツイッターを更新した。街頭に立って「ここがスタートライン。変わらずに自分の志を貫く」と決意を新たにした。
国政に向けては「政策提言などあらゆる手段を使って、政策をちゃんと実現できる政治家になりたい」と強調。所属会派や政党については「関係者や支持者とよく相談して検討したい」と述べた。
◆梅谷氏(6区)「ここからスタート」
わずか130票差となる激戦を制し、初当選した立憲民主新人の梅谷守さん(47)=新潟6区=は1日朝、上越市大手町の高田郵便局前の交差点でお礼のつじ立ちをした。「ここからが本当のスタート。喜びは脇に置いて、地元の方に納得していただける活動をしていく」と気を引き締めた。
午前7時半ごろ、晴れやかな表情で現れた梅谷さんは約1時間、歩行者やドライバーに手を振り、激励のクラクションにはガッツポーズで応えた。
当選が決まったのは午前0時ごろ。祝福のメールや電話が相次ぎ、眠ったのは2時間半ほどだが「1通ずつ返信していく中で、じわじわと実感が湧いてきた」と喜びをかみしめた。
3度目の挑戦で念願の国会議員となり、「不安や閉塞(へいそく)感が漂う中でも『梅谷が動けば変わる』と言われるような政治家を目指す」と意気込んだ。