BSNラジオなどでおなじみ、ラジオパーソナリティ・立石勇生さんのコラム「タテのくさび~立石勇生のアルビリポート」をお届けします。スポーツパーソナリティでもある立石さんが、アルビレックス新潟の選手たちの魅力や素顔、秘話などを紹介します。

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 8月30日に行われた天皇杯準々決勝・川崎戦は、心揺さぶる内容でした。

 延長戦となった試合終了間際の早川史哉選手が決めた同点ゴールの瞬間…。あの身体が沸き上がるような感覚は、この先忘れることはないでしょう。

新潟-川崎 延長後半ロスタイム、DF早川史哉がヘディングシュートを決め2-2=ビッグスワン

 私はサッカー中継の実況やコメンテーターなどを務めることがあるのですが、(9月2日はホーム浦和戦。BSNラジオで実況生中継をお送りします)担当した中で、特に強く記憶に残っている試合がいくつかあります。

 まずは試合中継に初めて関わった2007年9月。埼玉スタジアム2002での浦和-新潟戦でした。新潟のメンバーには現強化部の寺川能人さんや本間勲さん、控えのゴールキーパーは現営業部の野澤洋輔さん。そして驚くのは16年前のスタメンに千葉和彦選手がいた!

2007年のアウェー埼玉戦 前半44分、DF千葉和彦がゴール前で相手FWワシントンと競り合う=2007年9月30日、埼玉スタジアム2002

 試合はアルビが敗れたものの、約48000人が来場した埼スタの空気をピッチレベルで体感できたのは貴重な思い出です。

 また2019年10月、ホームでのJ2リーグ鹿児島戦。ルーキーイヤーの春に急性白血病の診断を受けてチームから離脱した早川選手の復帰戦...

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