梅雨である。
車窓に流れる雨粒を眺めながらの列車旅も悪くはないが、
こんな季節は、室内でレールと向き合う趣味を持つ人たちがちょっとうらやましい。

鉄道模型を楽しむ人は新潟県内にも数多い。
さまざまな機会に自慢の車両やジオラマを持ち寄って「運転会」が開かれている。

鉄道発祥の地、英国では「キング・オブ・ホビー」(趣味の王様)と呼ばれるらしい。
今回は、旅の行き先を現実世界からミニチュアの世界に切り替えた。
縮尺150分の1の「Nゲージ」ワールドで、線路幅9ミリの列車に揺られてみようと
会社員のAさん宅にお邪魔した。

自宅を新築した時、一室を「鉄道部屋」にしたという筋金入りの趣味人である。

ジ...

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