田んぼに水が入った。 カエルの声が元気である。 越後の鉄道風景が一段と輝きを増す季節となった。田園地帯を走る列車の影が水面に映る。夕焼け空なら申し分ない。 苗はすくすく伸びる。水鏡が見える期間は思いのほか短い。カメラの腕に覚えあり、の方々はむずむずしているに違いない。 「田んぼと列車とカメラ」は相性がいい。 本日は、この組み合わせを「田んぼと列車と自転車」に替えてみた。これもまた相性がいいのである。 郊外の駅に降り立ち、深呼吸すれば空気がうまい。田園を吹き抜ける初夏の風に似合うのは、車のエンジン音よりペダルとチェーンのハーモニーだろう。 目指すは農家レストラン。各...
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