9月の与板十五夜まつりに向け、おはやしの練習をする住民ら=長岡市与板町与板の蓮正寺
9月の与板十五夜まつりに向け、おはやしの練習をする住民ら=長岡市与板町与板の蓮正寺

 人口減少や少子高齢化などで伝統ある地域の祭りを担える人が減る中、存続のため、住民たちが試行錯誤を重ねている。地域外から参加を募ったり、祭りの継承の方法を見直したりと、時代に合わせた柔軟な在り方を模索する。新潟県長岡市で開かれる祭りの現状を探った。(長岡支社・三木ゆかり)

 「そーれ!」。勇ましいかけ声とともに、力強い太鼓や笛の音が本堂に響き渡る。4月上旬、長岡市与板地域の蓮正寺に子どもから大人まで約40人が集まった。260年以上の歴史を誇り、毎年9月に開かれる「与板十五夜まつり」に向け、中町の住民が開いた「おはやし練習会」だ。

 祭りでは中町のほか、上町、南新町が所有する...

残り1322文字(全文:1610文字)