
残雪を踏みしめながらブナ林を歩く参加者ら=4月27日、村上市山熊田
集団でのクマ猟の伝統が残る新潟県村上市山北地区の山熊田で4月27日、ブナの原生林を歩く登山ツアーが行われた。参加者約40人はクマ猟の担い手「マタギ」にいざなわれ、残雪と新緑に彩られた奥山の景色を堪能した。
山熊田のマタギたちは、ブナが芽吹く前に冬眠明けのクマを追って山に入る。登山ツアーは春の猟を終えた山熊田の恒例行事で、猟場とするブナの森をマタギが案内する。
登山道はなく、マタギがナタで道を切り開き、一行は標高約800メートルの二ノ俣峠を目指した。今年は暖冬で例年より少雪だったが、標高が上がると雪が目立ち始め、淡い緑色をした若葉の鮮やかさを一層際立たせた。
2時間ほどで、山形県との県境となる...
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