水俣病患者連合の松崎重光副会長(左から2人目)らに謝罪する伊藤環境相=5月8日午後、熊本県水俣市
水俣病患者連合の松崎重光副会長(左から2人目)らに謝罪する伊藤環境相=5月8日午後、熊本県水俣市

 水俣病熊本県水俣市のチッソ水俣工場から不知火海(八代海)に流された排水に、毒性の強いメチル水銀が含まれ、汚染された魚介類を食べた住民らに手足のしびれや感覚障害、視野狭窄(きょうさく)といった症状が相次いだ。1956年に公式に確認され、68年に国が公害と認定した。母親の胎内で影響を受けた胎児性患者もいる。根本的な治療法は見つかっていない。新潟県の阿賀野川流域でも同様の病気が発生。この新潟水俣病のほか、イタイイタイ病、四日市ぜんそくとともに、四大公害病と呼ばれる。の患者・被害者らと伊藤信太郎環境相との懇談の際に被害者側のマイクが切られて発言が遮られた問題で、伊藤氏は5月8日午後、熊本県水俣市で被害者側に「心からおわび申し上げたい。本当に申し訳ございませんでした」と直接謝罪した。例年、犠牲者慰霊式がある5月1日とは別の日に懇談の場を設けることや、発言時間の延長を検討するとした。

 1日の懇談で...

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