定例記者会見で水俣病被害者発言遮断問題などへの見解を述べる花角英世知事=新潟県庁
定例記者会見で水俣病被害者発言遮断問題などへの見解を述べる花角英世知事=新潟県庁

 新潟県の花角英世知事は5月15日の定例記者会見で、熊本県で行われた水俣病熊本県水俣市のチッソ水俣工場から不知火海(八代海)に流された排水に、毒性の強いメチル水銀が含まれ、汚染された魚介類を食べた住民らに手足のしびれや感覚障害、視野狭窄(きょうさく)といった症状が相次いだ。1956年に公式に確認され、68年に国が公害と認定した。母親の胎内で影響を受けた胎児性患者もいる。根本的な治療法は見つかっていない。新潟県の阿賀野川流域でも同様の病気が発生。この新潟水俣病のほか、イタイイタイ病、四日市ぜんそくとともに、四大公害病と呼ばれる。被害者らと伊藤信太郎環境相との懇談の際、被害者側の発言中にマイクが切られた問題について「不適切で乱暴だ」と国の対応を批判した。5月31日に新潟県で開かれる新潟水俣病1965年、新潟県の阿賀野川流域で公式確認された。阿賀野川上流の鹿瀬町(現阿賀町)にあった昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)の鹿瀬工場が、アセトアルデヒドの生産過程で生じたメチル水銀を含む排水を川に流し、汚染された川魚を食べた流域住民が、手足の感覚障害や運動失調などを発症する例が相次いだ。56年に熊本県で公式確認された水俣病に続く「第2の水俣病」と呼ばれる。の式典(県主催)に伊藤氏は欠席する意向だが、「熊本と同様の対応をお願いしたい」と出席を求めた。

 花角知事は「会議のマネジメントとして一定のルールはあると思うが...

残り424文字(全文:657文字)