
新潟水俣病の被害者らと面会する環境省の前田光哉審議官(左)=5月21日、新潟市中央区
水俣病被害者の発言遮断問題を受け、環境省の前田光哉審議官が5月21日、新潟市中央区を訪れ、新潟水俣病1965年、新潟県の阿賀野川流域で公式確認された。阿賀野川上流の鹿瀬町(現阿賀町)にあった昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)の鹿瀬工場が、アセトアルデヒドの生産過程で生じたメチル水銀を含む排水を川に流し、汚染された川魚を食べた流域住民が、手足の感覚障害や運動失調などを発症する例が相次いだ。56年に熊本県で公式確認された水俣病に続く「第2の水俣病」と呼ばれる。の被害者団体と面会した。前田氏は、伊藤信太郎環境相と被害者との懇談について、前田氏は、伊藤信太郎環境相と被害者との懇談について、6月23日までの通常国会の閉会後に「早期に行いたい」との意向を示した。被害者団体側は新潟水俣病の公式確認に合わせ、31日に新潟市で開かれる式典に伊藤環境相の出席を求めていたが、欠席する方針を改めて説明した。
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前田氏は、発言遮断問題を受けて環境省内に設置した水俣病熊本県水俣市のチッソ水俣工場から不知火海(八代海)に流された排水に、毒性の強いメチル水銀が含まれ、汚染された魚介類を食べた住民らに手足のしびれや感覚障害、視野狭窄(きょうさく)といった症状が相次いだ。1956年に公式に確認され、68年に国が公害と認定した。母親の胎内で影響を受けた胎児性患者もいる。根本的な治療法は見つかっていない。新潟県の阿賀野川流域でも同様の病気が発生。この新潟水俣病のほか、イタイイタイ病、四日市ぜんそくとともに、四大公害病と呼ばれる。タスクフォースの実務責任者。面会は新潟市中央区の新潟自治労会館で行われ、新潟水俣病被害者の会や阿賀野患者会、支援者団体のメンバーら約10人が出席した。
面会の冒頭、前田氏...
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