
世界遺産登録を目指す「佐渡島の金山」のシンボル「道遊の割戸」=5月下旬、佐渡市
文化庁は6月6日、世界文化遺産1975年に発効した世界遺産条約に基づき、歴史的建造物や遺跡を対象にユネスコが人類共通の財産として登録する。国内では姫路城などが登録されている。世界遺産にはほかに、貴重な生態系などの自然遺産と、文化と自然の要素を併せ持つ複合遺産がある。登録の可否は世界遺産委員会が決める。登録を目指している「佐渡島(さど)の金山「相川鶴子金銀山」と「西三川砂金山」の二つの鉱山遺跡で構成。17世紀には世界最大級の金の産出量を誇った。金の採取から精錬までを手工業で行っていた時代の遺構が残っているのは、世界的に例が少ないとされる。」について、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関・国際記念物遺跡会議(イコモス)1965年に設立した国際非政府間組織(NGO)。文化財の保存、修復、再生などを行う。ICOMOS(イコモス)は「International Council on Monuments and Sites」の略語。ユネスコ世界遺産委員会の諮問機関として、文化遺産に関する推薦資産の現地調査を担う。その内容を踏まえ、世界遺産委員会に対して評価結果を勧告する。本拠地はパリ。が、遺産の価値の補足説明を求める「情報照会」を勧告した、と発表した。勧告では相川の一部地区の除外などを要請した。イコモス勧告で「情報照会」となるのは国内初。勧告区分は4段階あり、「登録」に次ぐ2番目の評価。勧告を覆して世界遺産に登録される場合も...
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